男性不妊専門医のブログ~男性不妊症の原因とその検査・治療のこと

男性不妊専門医のブログです。男性不妊の検査、治療などを紹介していこうと思います。

東京の病院の泌尿器科で働く男性不妊専門医です。よろしくお願いいたします。

新鮮な精子の数を増やす方が妊娠につながりやすい

私たち男性の精子は、日々新しく作られています。

作られたけれど使われず、鮮度が落ちてしまった精子は、3~5日くらいで溶け、消えてしまう仕組みになっています。

人工授精などの不妊治療では、精子の濃度を高めるために禁欲することもあります。もちろん、禁欲すれば精液中の濃度は上がります。

でもそれは、鮮度の下がった精子が増えることでもあり、運動能力や遺伝子異常の割合を考えると、自然妊娠を目指す場合は禁欲をしない方が良いということがあきらかになってきています。

排卵日前のセックスの回数を増やすことで、出てきた卵子を待ちかまえている「新鮮な精子の数」を増やす方が妊娠につながりやすいようです。

また妊娠のために必要なのは、「女性の膣内で射精できるか」ということだけです。

疲労やストレスなどから性欲がわかなくなったり、セックスしても射精に行きつけないED気味の人が増えているのです。まずは疲労ケアやストレスケアなど、基本の健康管理をしつかりしておくことが大切です。

元気な精子をつくるには?|男性不妊専門医が監修

男性不妊の特徴

男性不妊の特徴として男性が日常的に使っているものの中で、男性ホルモンを抑えてしまう性質のものがあります。

その特徴とは育毛剤をつかっていること。男性型脱毛症は男性ホルモンの影響で起こるため、その治療に使われる薬は、男性ホルモンを抑えてしまう働きを持ったものもあります。

フィナステリドを主成分とした育毛剤では、性欲減退や精子の数の減少といった副作用の報告があるので、妊活中は使用しないようにすることがいいようです。

また男性不妊の特徴として筋肉増強剤を使っている男性です。筋肉増強剤の中にはテストステロンによく似た作用があり、これを飲むとテストステロンは十分に足りていると脳が勘違いをして、分泌を抑えてしまいます。


しかも精子をつくるのに必要なFSH(卵胞刺激ホルモン)も低下させてしまうため精子がっくられにくくなり、やがて睾丸が萎縮して小さくなってしまうわけです。

人差し指より薬指のほうが長いと「男らしい」
人差し指と薬指の長さを比べてみてください。まず利き手の手のひらを見て、人差し指と薬指、どちらが長いか、「薬指のほうが長ければ、生殖能力が高い」といえるそうです。

これは、「2D/4D比」という研究からわかったことです。

2Dとは、親指から2番目の指という意味で人差し指のこと、4Dは親指から4番目の指という意味で薬指のことをさします。

この薬指の長さは、胎児期にどの程度テストステロン(男性ホルモン)を浴びたか、その量によって決まります。

だから人差し指より薬指の長い男性ほど、テストステロンの数値が高く、いわゆる「男らしい」傾向があるようです。
 

精液検査の受け方、採取方法

精液検査を受けるためには、いくつかのポイントがあります。
検査前に2~5日くらいの禁欲期間が必要といわれていよすが、これは検査を行う医療機関の指示に従ってください。

また、精液を採取する際には、手指をきれいに洗い、マスターベーションで精液の全量を指定された容器に直接射精します。

性交途中で、射出は容器には全量採取できないこともあるので、指定された容器に直接射精できる体制をとり、その後は素早く、きちんと蓋を閉めます。

採精は自宅?病院?検査には、自宅で採取した精液を持って行く方法と病院内で採取する方法があります。どちらの結果も、大きな差は出ないとされていよすが、通院に1~2時間以上かかる場合には、院内でと言われると思います。

また、検査は自宅採精が可能でも、病院の方針で人工授精や体外受精の場合には、院内採精でというところもありますので、この場合は指示に従ってください。


精液検査の注意例


●精液採取、運搬(運搬方法、時間など)に関する説明を十分に理解する。

●2~5日程度の禁欲期間を設ける。

●採取場所は、院内のメンズルームを使用する。もしくは自宅で行う。

●採取前に手指を清潔にして、採取する容器に自分の名前が記載されているか確認をする(自分で記名することもある)。

●マスターベーションにて、精液の全量を指定された容器へ直接射出する。

●採取後、容器の蓋がきちんと閉まっているか確認する。

●指定された場所、または方法できちんと提出する。

※治療施設ごとで注意事項は変わるとおもいますので、その指示に従ってください。

精液検査の方法と精液検査キット|男性不妊専門医が監修


男性不妊の原因、精液検査と症状

※正常精液所見(WHOの下限基準悁,2010年)より

精液量:1.5ml以上

総精子数:3.900万個以上

PH:7.2以上

精子濃度:1 ml 中に1,500万個以上

精子運動率:運動精子が40%以上。前進運動精子が32%以上

正常形態精子:4%以上

生存率:58%以上

白血球:1ml中に100万個未満


正常精液:上の基準を満たすもの

乏精子症:総精子数が3,900万個未満

精子無力症:精子運動率が32%未満

正常形態精子:4%以上

奇形精子症:形態正常精子が4%未満

無精子症:射精液中に精子が無い
プロフィール

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