男性不妊専門医のブログ~男性不妊症の原因とその検査・治療のこと

男性不妊専門医のブログです。男性不妊の検査、治療などを紹介していこうと思います。

男性不妊の検査

精液検査の受け方、採取方法

精液検査を受けるためには、いくつかのポイントがあります。
検査前に2~5日くらいの禁欲期間が必要といわれていよすが、これは検査を行う医療機関の指示に従ってください。

また、精液を採取する際には、手指をきれいに洗い、マスターベーションで精液の全量を指定された容器に直接射精します。

性交途中で、射出は容器には全量採取できないこともあるので、指定された容器に直接射精できる体制をとり、その後は素早く、きちんと蓋を閉めます。

採精は自宅?病院?検査には、自宅で採取した精液を持って行く方法と病院内で採取する方法があります。どちらの結果も、大きな差は出ないとされていよすが、通院に1~2時間以上かかる場合には、院内でと言われると思います。

また、検査は自宅採精が可能でも、病院の方針で人工授精や体外受精の場合には、院内採精でというところもありますので、この場合は指示に従ってください。


精液検査の注意例


●精液採取、運搬(運搬方法、時間など)に関する説明を十分に理解する。

●2~5日程度の禁欲期間を設ける。

●採取場所は、院内のメンズルームを使用する。もしくは自宅で行う。

●採取前に手指を清潔にして、採取する容器に自分の名前が記載されているか確認をする(自分で記名することもある)。

●マスターベーションにて、精液の全量を指定された容器へ直接射出する。

●採取後、容器の蓋がきちんと閉まっているか確認する。

●指定された場所、または方法できちんと提出する。

※治療施設ごとで注意事項は変わるとおもいますので、その指示に従ってください。

精液検査の方法と精液検査キット|男性不妊専門医が監修


男性不妊の原因、精液検査と症状

※正常精液所見(WHOの下限基準悁,2010年)より

精液量:1.5ml以上

総精子数:3.900万個以上

PH:7.2以上

精子濃度:1 ml 中に1,500万個以上

精子運動率:運動精子が40%以上。前進運動精子が32%以上

正常形態精子:4%以上

生存率:58%以上

白血球:1ml中に100万個未満


正常精液:上の基準を満たすもの

乏精子症:総精子数が3,900万個未満

精子無力症:精子運動率が32%未満

正常形態精子:4%以上

奇形精子症:形態正常精子が4%未満

無精子症:射精液中に精子が無い

男性不妊の検査はどこで?男性不妊専門の病院、泌尿器科

男性の精液検査は、不妊治療を行う施設はじめ、泌尿器科で受けることができます。

ただ、検査後に不妊治療が必要となることも念頭に置いた場合は、夫婦で不妊治療を専門に行う施設で、揃って検査を受けてもいいとおもいます。

ただその検査で男性に不妊原因があると診断された場合には、さらに男性の治療や手術が必要となり、泌尿器科を受診する必要がでてきます。

通院先の院内に泌尿器(男性不妊専門)外来があれば院内で、あるいは連携する泌尿器科、または男性不妊専門のクリニック、専門外来のある病院、もしくは泌尿器科医の生殖医療専門医のいるクリニックなどへ受診することになります。

最近では、スマートフォンのアプリで射精精液中の精子を見ることもできますので、自分白身の状態を知るきっかけとして活用してみるのもいいかもしれません。

しかし、精液検査は、精液量や精液量に対する精子の数(精子濃度)などの数値も大切ですが、生きている精子
がどれくらいいるのか(生存率)、そして子宮、卵管へと泳いでいける精子(運動精子)がどれくらいいるのか、質を診ていくことも重要みたいです。(精液量や精子濃度などがわかっでも、運動精子が少なければ自然妊娠は難しい問題となってくるから)

男性不妊の検査は精液検査を早めに受け、必要に応じて泌尿器科などの紹介先等で触診やエコー検査、血液検査などを専門的に受けていくのがいいと思います。


精液検査は、不妊治療を行っている産婦人科で受け付けていますが、男性は産婦人科に行くことに大きな抵抗を感じると思います。精液検査だけであれば本人が病院に行かなくてもよい方法(自宅で採取してパートナーが持参)もあるので確認してみると良いと思います。

また男性の精子は、生活習慣やストレスの影響をとても受けやすいです。「検査を受ける」ということだけでもプレッシャーを感じて精子の質が悪くなることもあります。だから、検査を受ける場合は、1回の検査結果だけを見て落ち込む必要はないということを知った上で検査に臨んでください。
プロフィール

male_infertility94

東京の病院の泌尿器科で働く男性不妊専門医です。よろしくお願いいたします。

東京の病院の泌尿器科で働く男性不妊専門医です。よろしくお願いいたします。
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